HBO Maxで放送予定の『The Last of Us』シーズン3で、レフ役にキリアナ・クラッター(『スター・ウォーズ:スケルトン・クルー』)、ヤーラ役にミシェル・マオ(『ブリジャートン家』)のキャスティングが発表された。しかし早速、大きな物議を醸している。
問題の核心は、レフが『The Last of Us Part II』においてトランスジェンダーの少年として描かれているにもかかわらず、起用されたクラッターはシスジェンダーの俳優である点だ。ゲーム版ではトランスジェンダーの俳優イアン・アレクサンダーがレフを演じており、キャラクターのバックグラウンドと俳優の経験を重ねた意義深いキャスティングとして評価されていた。プロデューサー側は「キャラクターを最もよく体現していた」とクラッターを選んだ理由を説明しているが、ゲームファンや当事者コミュニティからは「なぜトランスの俳優を探さなかったのか」という疑問の声が上がっている。
レフのトランスジェンダーとしてのアイデンティティはPart IIの物語において核心的な要素であり、セラファイトの教義との葛藤や、アビーとの絆にも深く関わっている。シスジェンダー俳優がトランスキャラクターを演じることはハリウッドでも長年議論されてきたテーマで、過去にはヒラリー・スワンクやエディ・レッドメインが受賞を果たしながらも批判を受けた例がある。トランスのキャラクターをトランスの俳優が演じる機会を奪うことへの問題提起は、今回も避けられそうにない。